しらさぎプロジェクト大学開放特許データベース(単願&発明者検索)

研究者詳細情報
研究者 岡田 裕之
大学 富山大学 工学部 電子物性デバイス工学
研究室名 電子デバイス工学
専門分野 電子デバイス・電子機器 機能材料・デバイス
研究テーマ 有機デバイス(液晶、有機EL、有機トランジスタ、有機太陽電池など)の研究
検索キーワード
ドーピング技術 / デバイス動作機構 / 金属 / 有機界面の接触 / 特性改善 / Al電極 / 有機無機ペロブスカイト / FDC法 / TiO2 / 有機エレクトロニクス / 有機デバイス / 有機太陽電池 / 界面層 / 液晶 / 電気光学応答 / スメクチック液晶 / 電傾効果 / X線回折 / 時間分解X線回折 / 有機EL / 有機半導体
PR URL
PRタイトル名 フレキシブルなデバイスを用いたエレクトロニクスによる人に優しい社会の創出
PR詳細文 (図) いつでも情報を入手し楽しめる超スマート社会の実現へ向けて、科学技術イノベーションによる社会変革が期待されています。そのために、先ず誰もが安心安全に、そのため、そして健康に過ごせる環境が必要で、生体情報の取得やヒトの感覚を情報化する必要があります。本研究では、音声や映像伝達の操作性や可搬性の高いヒューマンインターフェースと、様々な情報を薄く快適なフレキシブルなデバイスにより活用する、人に優しい社会の創出を目的としています。 フレキシブル化を最終目標とする特徴的な有機材料を用い、マンマシンインターフェースに必要な有機ELデバイス、増幅、スイッチングと演算を行う有機トランジスタ、そして情報を取り込む有機センシングデバイスを研究して整合技術を用い、様々なデバイスを積層・複合機能集積化することで、情報化社会で人に優しいフレキシブルなプロダクトを実現して行きます。
特許

出願番号:2002-035604 / 特開番号:2003-243179 / 登録番号:3757272

有機エレクトロルミネッセンス素子

【課題】 低電圧で動作し、均一な発光面を有し、そして高品位な表示が可能な電極構造を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。

【解決手段】 陽極(2)と、有機化合物からなる正孔輸送層(3)と、有機化合物からなる発光層(4)と、そして陰極(6)とが順次積層されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該発光層と該陰極との間にランタノイド金属酸化物を含む電子注入層(5)を設けた有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する。なお、該陽極及び/または該陰極は透明導電材料からなる。また、陽極と、有機化合物からなる正孔輸送層と、有機化合物からなる発光層と、そして陰極とが順次積層されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、発光層と前記陰極との間にランタノイド金属酸化物と有機化合物とを混合した電子注入層(7)を設けた有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する。


出願番号:2004-075572 / 特開番号:2005-268354 / 登録番号:4018070

複合機能マトリクスアレイ

【課題】多層化した素子により、有機EL素子による発光と、有機フォトダイオードによるセンシングを行うことができる複合機能マトリクスアレイを提供する。

【解決手段】複合機能マトリクスアレイにおいて、透明電極4と、この透明電極4に形成される有機発光素子1と、この有機発光素子1上に形成される不透明電極3と、この不透明電極3上に形成されるフォトダイオード素子2と、このフォトダイオード素子2上に形成される透明電極5とを備える。


出願番号:2001-285342 / 特開番号:2003-091009 / 登録番号:3656103

液晶表示素子

【課題】視野角特性の偏りを改善する一方でしきい特性を制御可能にする。

【解決手段】液晶表示素子はネマチック液晶材料を含む液晶層と、このネマチック液晶材料の液晶分子を略垂直に配向させて挟持する光透過性電極基板11,12と、電極基板11,12上にそれぞれ形成され液晶分子の配列を制御する電場を液晶層13に印加する円形電極EL1,EL2とを備える。特に、円形電極EL1,EL2はこの電場において液晶層13を複数のドメインに分割しこれら複数のドメイン相互間で液晶分子のチルト方向を互いに異ならせるように対向する放射状および同心円状の遮光性電極線をそれぞれ含む。


出願番号:2003-127368 / 特開番号:2004-335204 / 登録番号:3951022

有機電界発光素子の作製方法、有機電界発光素子、及び有機電界発光層

【課題】高信頼性及び高性能のデバイスを提供することができるとともに、微細な加工技術を伴う新規な有機電界発光素子の作製方法、及びその方法によって得られた新規な有機電界発光素子を提供する。

【解決手段】可視光波長領域で透明な基板11上に第1の電極12を形成する。次いで、第1の電極12上に、低分子系有機正孔輸送材料、低分子系有機電子輸送材料、及び低分子系有機発光材料の混合物からなる発光層13を形成する。次いで、発光層13上に第2の電極14を形成し、有機電界発光素子10を得る。


出願番号:2007-023795 / 特開番号:2008-153185 / 登録番号:4910144

有機EL材料薄膜の形成および装置

【課題】面積ディスプレイや面光源等の有機EL素子用の膜厚均一な大面積有機材料塗布方法及び装置を提供する。

【解決手段】本発明は、溶液化された有機EL材料をスジむらやフォトルミネセンスむらが無く 均一で、極薄膜と言われる100nm±2nmの膜厚を得るため、溶液化された有機EL材料を含ませたローラー等の塗布装置に振動装置を利用して上下又は左右に振動させ、被塗布試料を載せたステージを必要塗布料に応じて塗布装置に対してスイープさせることで、溶液化された有機EL材料を含ませたローラー等の塗布装置に被塗布試料を圧着させながら均一に有機EL材料を塗布させる方法を提供する。


出願番号:2002-086992 / 特開番号:2003-279326 / 登録番号:3723845

有機エレクトロルミネッセンス素子に使用される有機薄膜の膜厚測定法および測定装置

【課題】 透明基板上に形成された有機薄膜の膜厚分布を測定する。

【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子(16)に用いられる有機薄膜(161)の相対的膜厚分布を測定する方法であって、有機薄膜の所定の領域に紫外光(13)を含む光を照射し、有機薄膜が光照射の応じて生成する蛍光(14)の強度を測定し、蛍光の強度から所定の領域の膜厚を求め、有機薄膜の各領域の膜厚から有機薄膜の膜厚の分布を測定する膜厚分布測定方法。そして、有機エレクトロルミネッセンス素子(16)に用いられる有機薄膜(161)の相対的膜厚分布を測定する装置であって、有機薄膜の所定の領域に紫外光(13)を含む光を照射する手段(11)と、有機薄膜が生成する蛍光の強度を測定する手段(12)と、蛍光の強度から所定の領域の膜厚を求める手段(20)とを有し、有機薄膜の各領域の膜厚から有機薄膜の膜厚の分布を求める膜厚分布測定装置。


出願番号:2007-510343 / 特開番号:再表2006/103863 / 登録番号:5417598

多機能有機ダイオードマトリクスパネル

【課題】有機ELディスプレイによる発光表示、有機フォトダイオードによるイメージセンシング、そして有機太陽電池による電力発生が複合して可能となる多機能有機ダイオード及びそのマトリクスパネルを提供する。 多機能有機ダイオードにおいて、基板11上に形成される第一の電極12と、この第一の電極12上に形成され、発光と光導電の性質を兼ね備える有機薄膜13と、この有機薄膜13上に形成される第二の電極14を有する。

【解決手段】


論文

(1) Light-emitting Organic Photovoltaic Devices Based on Rubrene/PTCDI-C13 Stack

M. Yamada, S. Naka, and H. Okada

Electrochemistry, 85(5), 280-282 (2017)


(2)Effect of interfacial layers on physical and electrical properties of dinaphtho[2,3-b:2$,3$-d]thiophene organic thin-film transistors

S. Shaari, S. Naka, and H. Okada

Jpn. J. Appl. Phys. ( Jpn. J. Appl. Phys. ) 56 03BB04 2017


(3)Organic Thin-Film Transistors with Bilayer of Rubbed and Evaporated Hydrocarbon-based Acene as Active Layer

S. Funada, S. Shaari, S. Naka, and H. Okada

Mat. Sci. Semiconduct. Processing ( Elsevier ), 60, 1-4 (2016)


(4)Blue/Green Selective Organic Photodiodes with Tandem Structure

K. Segi, S. Naka, and H. Okada

IEICE Trans. Electron. ( IEICE ) E100-C 118 - 121 2016


(5)低分子系自己整合IJP法による有機EL素子の発光色制御

金盛,中,岡田

電子情報通信学会論文誌 J99-C ( 8 ) 402 - 410 2016


科研費

(1)安価な有機鉛ハライドペロブスカイト/ナノ構造ZnOフレキシブル太陽電池の作製

特別研究員奨励費 2016-11-07 ~ 2019-03-31

本研究は、酸化物半導体ナノロッドと有機無機ペロブスカイト系太陽電池を融合したデバイスを目指し、フレキシブル基板上に形成する研究となる。平成28年度は、11月末から研究開始の後、(1) 有機及び無機材料の調査と調達、当研究室で出来る実験の計画、(2) 使用する実験装置のトレーニング、(3) ナノロッド作製に必要となる高純度無機薬品類の調達と実験装置環境の整備、(4) X線回折やFE-SEM等の分析装置によるペロブスカイト膜、TiO2膜の分析、そして、(5) 応用物理学会での基礎的技術の発表と情報収集を行った。
発表内容は、基板上へ平坦なn型薄膜形成を目指し、蒸着TiO2形成を行い、アニール条件による膜モフォロジーのSEM観察とX線回折による結晶性評価を行った。また、有機無機ペロブスカイト膜スピンコート条件として、溶媒を滴下するFDC(Fast Deposition crystallization)法を用い、クロロホルムの滴下により基本的デバイス特性を得ることが出来た。以上の結果を2件の応用物理学会秋季学術講演会で発表した。本結果については、現在、AM-FPD2017国際会議に投稿中である。また、Hossain先生の所属するバングラディッシュRUETとの共同研究成果で、有機無機ペロブスカイト太陽電池のシミュレーション結果を同会議で発表予定である。
以上、4ヶ月のスタートアップ期間で、デバイス作製から分析まで、課題解決から特性改善・最適化と故障解析までの最先端のデバイス特性実現に必要となる技術を取得、確立できた。


(2)有機電子デバイスの動作原理と特性改善に関する研究

特別研究員奨励費 2014-04-25 ~ 2015-03-31

大面積化可能、超軽量、超薄型、フレキシブルの特徴を有する有機デバイスの研究が活発化している。富山大学電子デバイス工学研究室では、自己整合技術を用いた有機太陽電池を中心として、自己整合技術または作製プロセスの検討、キャリアの注入と伝導、電極/有機界面の接触、有機/有機界面のバンドアライメントなどのデバイス動作機構の解明で、実用に資する自己整合高性能有機デバイス実現を目指している。
具体的には、有機薄膜太陽電池の性能は近年大幅に上昇しており、バルクへテロ接合 (BHJ)構造や新規な有機半導体材料の導入による所が大きい。光電変換効率を向上させる上で、有機膜内におけるキャリアの動的挙動が重要になってくるが、いまだに理解されているとは言えない。そのなか我々は、暗状態と光照射下でポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)とフラーレン誘導体(PCBM)バルクへテロ接合 (BHJ)薄膜の電流密度-電圧(J-V)特性の温度依存性を測定、評価して報告してきた。
一方、有機薄膜太陽電池の課題としては、先ず、さらなる信頼性の向上が必要である。特に、材料の信頼性を高めることで、界面層安定性など未解明な部分の多くの課題を明らかとし、基礎的な研究を積み重ねていく必要がある。さらには、低コストである塗布型や印刷法などで作製できると界面層としてのメリットが有り、低コストプロセスで安定した動作機構を解明することも必要である。我々は、Poly (3, 4-ethylenedioxythiophene): poly (styrenesulfonate) (PEDOT:PSS)の代わりに、酸化物MoO3を使用したP3HTとPCBMのBHJ太陽電池で、素子の信頼性を大幅に向上させた。さらに、素子のI-V特性の評価より、キャリアの伝導および金属/有機界面の検討で、素子信頼性の増加の原因が解明された。


(3)自己整合技術を用いた有機デバイスの集積化に関する開発研究

JST 産学連携・技術移転事業 重点地域研究開発推進プログラム 育成研究 0000-00-00 ~ 0000-00-00

大面積・軽量・省スペース・フレキスブルの特長を有する電子情報機器の実現を目指し、有機デバイスの研究開発が行われている。本研究では大面積基板に100ナメートルサイズでフレキシブルに形成できる有機デバイスを、自己整合技術を用いることで飛躍的に特性を向上させ、複合集積化することにより、大面積を二次元イージセンサアレイ、インテリジェントフレキシブル発光パネル、有機光インターコネクション等に利用できる次世代有機デバイス技術の確立を目指す。