しらさぎプロジェクト大学開放特許データベース(単願&発明者検索)

研究者詳細情報
研究者 加藤 敦
大学 富山大学 附属病院
研究室名
専門分野 糖質生化学 糖鎖生物学 和漢医薬学 天然物化学 医療薬剤学 【Key word】イミノ糖 グリコシダーゼ ファーマコロジカル・シャペロン フォールディング病 リソソーム病 和漢薬
研究テーマ 1. 糖尿病および糖尿病性合併症に対する効果的な薬剤シーズの探索と有効性の検証
2. 糖脂質代謝異常の改善による感染症やリソソーム病に対する治療薬の開発研究
3. 和漢薬をベースとした創薬シーズの探索および和漢薬の効果的な使用法に関する研究
4. 医薬品の適正使用・合理的使用を推進することを目指した臨床薬剤学的研究
検索キーワード
リソソーム病 / グリコシダーゼ / イミノ糖 / シャペロン / フォールディング / 小胞体品質管理機構 / ケミカルシャペロン / テイ-サックス病 / 糖類似アルカロイド
PR URL リソソーム病 / グリコシダーゼ / イミノ糖 / シャペロン / フォールディング / 小胞体品質管理機構 / ケミカルシャペロン / テイ-サックス病 / 糖類似アルカロイド
PRタイトル名
PR詳細文 (図)
特許

出願番号:2010-141648 / 特開番号:2012-007907 / 登録番号:5531363

1,5-D-アンヒドログルシトールの分離方法

【課題】1,5-AGを高純度、高回収率で分離回収することができる1,5-AGの分離方法を提供すること。

【解決手段】クロマト分離装置を用いて、水を溶離液として、1,5-AGを含む糖を含有する原液から1,5-AGを分離する方法であって、前記原液における糖濃度が20重量%以上であり、かつ、前記クロマト分離装置が、強酸性イオン交換樹脂又は固定化酵素が充填された複数の充填塔が直列かつ無端に連結されて形成された循環系と、該循環系への原液の供給部及び溶離液の供給部と、該循環系からの1,5-AG画分の排出部及び1,5-AG以外の糖画分の排出部とを有するものであり、前記循環系において、各供給部と各排出部を特定の順に設けてそれらの位置関係を保ちつつ、一定方向に順次移動させることで循環系に形成される4つの帯域を移動させながら分離することを特徴とする方法。


出願番号:2011-540510 / 特開番号:再表2011/058975 / 登録番号:5645137

食後過血糖改善剤、およびピロリジン型イミノ糖またはその塩

【課題】下記一般式[1]で表されるピロリジン型イミノ糖またはその塩を含有する食後過血糖改善剤。[式中、R1は、アリール基、ヒドロキシ基、および、保護されたヒドロキシ基からなる群から選択される基で置換されていてもよいアルキル基を示し;R2は、水素原子、アルキル基またはイミノ保護基を示し;R3、R4およびR5はそれぞれ、同一または異なって、水素原子またはヒドロキシ保護基を示す。

【解決手段】


出願番号:2013-105694 / 特開番号:2014-227347 / 登録番号:6090666

インドール誘導体および血糖降下剤方法

【課題】食後過血糖改善効果を発揮するインドール誘導体を提供する。

【解決手段】R2がシクロアルキル基またはビスシクロアルキル基であることを特徴とするインドール誘導体は、血糖降下作用を有し、食後過血糖改善効果を示すことから、糖尿病およびそれに付随する疾患、例えば糖尿病性合併症、肥満症、高脂血症、動脈硬化症、高血圧症などを予防あるいは治療するための薬剤として有用である。


論文

(1)In silico analyses of essential interactions of iminosugars with the Hex A active site and evaluation of their pharmacological chaperone effects for Tay-Sachs disease.

Kato, A.*, Nakagome, I., Nakagawa, S., Kinami, K., Adachi, I., Jenkinson, S. F., Désiré, J., Blériot, Y., Nash, R. J., Fleet, G. W. J., Hirono, S.*

Org. Biomol. Chem. (HOT article) 15 ( 44 ) 9297 - 9304 2017年11月


(2)Synthesis and glycosidase inhibition of C-7 modified casuarine derivatives.

Chenga, B., Li, Y.-X.*, Hirokami, Y., Kato, A.*, Jia, Y.-M., Yu, C.-Y.*

Chin. Chem. Lett. 28 ( 8 ) 1701 - 1704 2017年08月


(3)Tuning of β-glucosidase and α-galactosidase inhibition by generation and in situ screening of a library of pyrrolidine-triazole hybrid molecules.

Martínez-Bailén, M., Carmona, A. T., Moreno-Clavijo, E., Robina, I., Ide, D., Kato, A., Antonio J. Moreno-Vargasa, A. J.

Eur. J. Med. Chem. 138 532 - 542 2017年09月


(4)Multivalency to inhibit and discriminate hexosaminidases.

Alvarez-Dorta D., King D. T., Legigan T., Ide D., Adachi I., Deniaud D., Désiré J., Kato A., Vocadlo D., Gouin S. G.*, Blériot Y.*

Chem. Eur. J., 23 ( 38 ) 9022 - 9025 2017年07月


科研費

(1)テイ-サックス病治療に最適な高親和性シャペロン化合物の創製

基盤研究© 2017-04-01 ~ 2020-03-31


(2)変異酵素の構造安定化剤として機能するイミノ糖型シャペロンの設計と合成

基盤研究© 2014-04-01 ~ 2017-03-31

本研究において克服すべき課題は、β-hexosaminidase Aの活性中心近傍の環境を理解し、酵素の安定性を高める実用的なシャペロン化合物を見いだすことである。昨年度に引き続き、母核構造の異なる種々のイミノ糖化合物について系統的な親和性の評価を行った。これまでDNJNAcに代表されるピペリジンイミノ糖およびプロリンアミド型のイミノ糖であるN-methyl 5-(hydroxymethyl)- 3,4-dihydroxyproline amideを中心にβ-hexosaminidase Aに対する親和性及び結合に関与するアミノ酸について解析を行ってきたが、今年度は、より環サイズがより小さいアゼチジン型イミノ糖に着目し、柔軟かつ簡便な合成法の確立を目指した。現在、異性体および関連化合物17種類の合成が完了しており、これらを用いてβ-hexosaminidase Aに対する結合能の評価を行っている。これまでにL-ribono-azetidine amideがβ-hexosaminidase Aに対しKi値0.9 μMとDNJNAcとほぼ同程度の強力な親和性を持つことを見いだしている。更にβ-hexosaminidase Aが、母核構造の異なる様々なイミノ糖に対して親和性を持つ事が次第に明らかになってきた。これらの結果は、β-hexosaminidase Aの基質認識性がβ-glucocerebrosidaseを始めとする他のリソソーム酵素と比べかなり柔軟であることを示唆しており、今後、単環性イミノ糖に加えて二環性イミノ糖についても更に研究を進めることにした。現在、ピロリチジン型イミノ糖としてaustraline、ノルトロパン型イミノ糖としてcalystegineおよびlabystegineを選択し、一連の化合物の合成および親和性の測定を行っている。


(3)ゴーシェ病治療薬開発を指向したイミノ糖型シャペロンのデザイン合成研究

基盤研究© 0000-00-00 ~ 0000-00-00

β-glucocerebrosidaseに対する結合親和性および構造安定化作用の2つの観点からスクリーニングを行った。その結果、高いシャペロン活性を持たせるためには活性中心に局在するE340、E235、D127の3つのアミノ酸残基との相互作用が特に重要であることが明らかになった。更にタンパク-リガンドinduced fit docking解析の結果から、母核構造は同じであっても、イミノ糖の水酸基の配位の違いにより結合配向が異なり、酵素の熱安定性およびシャペロン効果が変化することを初めて見いだした。また、母核構造が異なるイミノ糖を網羅的に合成し、断片化していた阻害選択性に関する情報を集約した。