しらさぎプロジェクト大学開放特許データベース(単願&発明者検索)

研究者詳細情報
研究者 安東 嗣修
大学 富山大学 大学院医学薬学研究部(薬学)応用薬理
研究室名 応用薬理学研究室
専門分野 皮膚科学 応用薬理学 薬理学一般
研究テーマ ・帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛,癌性疼痛,抗癌薬による疼痛などの発生機序
・蚊アレルギー,アトピー性皮膚炎,皮膚乾燥症,糸状菌感染症,花粉症などの痒みの発生機序
・中枢神経系における痛みと痒みの伝達・調節機構
・鎮痛薬・鎮痛補助薬および鎮痒薬の薬理作用
検索キーワード
痒み / プロテアーゼ / アトピー性皮膚炎 / 皮膚 / T細胞 / プロテアーゼ活性化受容体 / 起痒物質 / マウス / セリンプロテアーゼ / NCマウス / アスパラギン酸プロテアーゼ / 一次感覚神経 / 神経活動 / 掻き動作 / グランザイム / SASPase / かゆみ / 慢性腎不全 / indinavir / マスト細胞 / 抗ヒスタミン薬 / カリクレイン / PAR-2 / 透析
PR URL
PRタイトル名 痛みと痒みの研究
PR詳細文 (図) 痛みと痒みは,生体防御の役割を担った感覚であるが,医療の現場では痛みや痒みを訴えて訪れる患者も多い。神経障害性疼痛などの慢性痛患者では痛みの抑制が,またアトピー性皮膚炎などの慢性そう痒症では痒みの抑制が治療の主要な目的となる。本研究室では,痛みや痒みに悩む患者に貢献すべく,慢性痛や難治性疼痛の発生機序とそれらに有効な鎮痛薬および鎮痛補助薬の薬理作用,慢性そう痒症の発生機序とそれらに有効な鎮痒薬の薬理作用の研究を実施している。和漢薬に関しては,現在,抗癌薬治療の副作用として生じる末梢神経障害による疼痛に対する漢方方剤の薬効評価とその作用機序の研究を中心に行っている。また,生薬成分から慢性そう痒症に有効な化合物を探索する研究も行っている。
特許

出願番号:2013-528073 / 特開番号:再表2013/022080 / 登録番号:6138044

動物を用いた痺れ又は自発痛の評価方法

【課題】従来、動物の行動実験で評価できなかった痺れ感や自発痛を電気生理学的に評価できる評価方法の提供を目的とする。

【解決手段】動物の末梢神経に発生する活動電位の発火パターンを用いて痺れ又は自発痛を評価した点に特徴がある。


出願番号:2009-547074 / 特開番号:再表2009/081854 / 登録番号:5297389

アレルギー性疾患のバイオマーカーおよびその利用

【課題】掻痒などの、ヒスタミン遊離のみを原因とするものではないアレルギー反応に起因するアレルギー疾患に対するバイオマーカーとその利用を提供する。

【解決手段】バイオマーカーとしてグランザイムAを利用する、従来の抗アレルギー薬が効きにくい難治性の掻痒性皮膚疾患の指標を提供することが可能となり、当該疾患の容易かつ的確な診断をすることができる。また、抗原抗体反応系に依存したものでないIV型アレルギー様な反応が存在するアレルギー疾患の診断等が可能となる。また、グランザイムAを利用するスクリーニングにより、新規なアレルギー性疾患の治療剤の開発が可能となる。また、グランザイムの作用を特異的に調節する薬剤により、副作用の少ないアレルギー性疾患の治療が可能となる。


出願番号:2007-027842 / 特開番号:2008-189619 / 登録番号:5326101

プロスタノイドDP1受容体作動物質によるタキキニンNK1受容体の発現抑制

【課題】羅漢率が年々増加している喘息やアレルギー性鼻炎などの治療薬開発の新ターゲット分子を明らかとし、この新ターゲットの作動物質を有効成分とした薬剤を開発すること。

【解決手段】プロスタグランジンD2、その誘導体などのプロスタノイドDP1受容体に作用する物質によるタキキニンNK1受容体の発現を抑制方法は、喘息やアレルギー性鼻炎などの治療薬開発に有用な方法であり、プロスタノイドDP1受容体に作用する物質は、鼻腔・気道過敏症に対する治療薬として有用である。


出願番号:2014-141841 / 特開番号:2016-017058 / 登録番号:6418548

末梢神経の脱髄抑制剤

【課題】末梢神経障害による感覚異常の改善に有用な外用剤を提供する。

【解決手段】ペオニフロリン、ペオニフロリン誘導体などは、末梢神経の脱随の抑制作用を有し、抗がん剤などに起因する末梢神経障害による感覚異常を改善する薬剤として有用である。


出願番号:2014-107362 / 特開番号:2015-172029 / 登録番号:6440240

末梢神経障害誘発感覚異常を改善する外用剤

【課題】末梢神経障害による感覚異常の改善に有用な外用剤を提供する。

【解決手段】外用剤の有効成分にアデノシンA1受容体アゴニストを使用することにより、薬物などに起因する末梢神経障害による感覚異常を改善することができる。


論文

(1)Tonic inhibition of allergic itch signaling by the descending noradrenergic system in mice

Gotoh Y., Omori Y., Andoh T., Kuraishi Y.

J. Pharmacol. Sci.,115巻 (頁 417 ~ 420) ,2011年03月


(2)速乾性液状手指消毒剤「ウィル・ステラ®V」の抗菌作用および皮膚への影響に関する検討

安東嗣修,野口 悦,倉石 泰,竜 瑞之

医学と薬学,65巻 (頁 403 ~ 409) ,2011年03月


(3)Clonidine inhibits itch-related response through stimulation of α(2)-adrenoceptors in the spinal cord in mice

Gotoh Y., Andoh T., Kuraishi Y.

Eur. J. Pharmacol.,650巻 (頁 215 ~ 219) ,2011年01月


(4)皮膚における痒み因子

安東嗣修

アレルギー・免疫,17巻 (頁 1506 ~ 1510) ,2010年09月


科研費

(1)透析患者の臨床試料を用いた痒み因子の同定と臨床治療への応用

挑戦的萌芽研究 2016-04-01 ~ 2019-03-31


(2)アトピー性皮膚炎の痒み発生への皮膚アスパラギン酸プロテアーゼSASPaseの役割

基盤研究(C) 2013-04-01 ~ 2016-03-31

アトピー性皮膚炎マウスモデル皮膚のプロテオーム解析により見出されたアスパラギン酸プロテアーゼSASPaseのアトピー性皮膚炎における痒みへの役割を検討した。SASPaseは,アトピー性皮膚炎マウスモデル皮膚においてその発現が増加しており,それ自身が痒み因子であることを見出した。SASPaseの発現が主に表皮であり,さらに末梢神経の終末が,表皮内まで伸展していた。我々は,SASPaseが,神経反発因子を切断することを見出した。以上の結果から,SASPaseは,アトピー性皮膚炎における痒み因子の一つであり,さらに皮膚感受性増大に関与する神経伸展に重要な役割を担っていることが示唆される。


(3)抗がん薬誘発末梢神経障害予防・治療における車前子活性成分の探索

JST 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) FSステージ 探索タイプ 0000-00-00 ~ 0000-00-00


(4)セリンプロテアーゼ グランザイムのアトピー性皮膚炎の痒み発生への役割

若手研究(B) 0000-00-00 ~ 0000-00-00

アトピー性皮膚炎の痒みの発生機序は、未だ不明である。そこで、アトピー性皮膚炎皮膚にT細胞が浸潤していること、また、その痒みにプロテアーゼが関与していることから、T細胞が産生するグランザイムに着目し、グランザイムの痒みへの関与に関して検討した。その結果、11種のグランザイムサブタイプの内、特にグランザイムAがプロテイナーゼ活性化受容体2を介して痒み反応を起こすことを明らかにした


(5)アトピー性皮膚炎の痒み誘発関連皮膚内セリンプロテアーゼの同定と痒みの発生機構

若手研究(B) 0000-00-00 ~ 0000-00-00

アトピー性皮膚炎の痒み発生へのプロテアーゼの関与とその発生機序の解明を行なった。本研究では、アトピー性皮膚炎の痒みの発生にtryptaseなどのセリンプロテアーゼとプロテアーゼの作用によって活性化される受容体(PAR)の中でもPAR_2が重要な役割を担っていることを明らかにした。PAR_2は、ケラチノサイトや一次感覚神経に発現しており、特にアトピー性皮膚炎の痒みの伝達には、PAR2発現一次感覚神経が重要である。